June. 8. 2011

震災以降の「絆意識」と結婚指輪

3月11日の大震災以来、
生活のさまざまな場面に、今までとは異なった変化が表出するようになりました。

それは些細なこと(電気をこまめに消す)から大きなこと(エネルギー資源の見直し)まで
多岐に渡りますが、個人・企業・自治体などあらゆる枠組みを越えて、
「これまで無意識にやっていたこと」が見直されつつあるのは、
誤解を恐れずに言えば、決して悪いことではないと思います。

「日本人は新しモノ好き」、「○○ブーム到来」などといったことが
しょっちゅう喧伝される我が国ではありますが、
これほどの大きな意識・行動の変革は、
我々の世代にとっては初めての経験ではないでしょうか。

ジュエリー・宝飾品に対する考え方も、
同様に大きく軌道修正されつつあるように感じます。

「軌道修正」というのは、バブル期の消費意識からの軌道修正、という意味です。

ジュエリーには流れる大河のような悠々として豊潤な歴史があり、
その本質的な価値は「象徴もしくは所有することによってもたらされる満足感」だったはずです。

つまり「消費」ではなく「象徴・所有」に軸足が戻りつつあることがポイントです。



震災後、友人の紹介で2組のカップルの結婚指輪をつくりました。

どちらも婚約指輪はパスして、
その分、こだわって他では買えないものを結婚指輪として作りたいという依頼でした。

作りたいリングのビジョンが明確であることも共通していました。

こちらが出来上がった商品です。

RIMG0162-1.JPG

RIMG0166-1.JPG

とてもシンプルながら、存在感のあるリングです。

細かい厚みの希望や仕上げの微妙さを何度も打ち合わせを重ねて、
進めていきました。

完成した商品をお渡しした時の笑顔は、
これから新しい道を歩んでいく2人の喜びに満ちていて、
こちらまでうれしくなりました。

* * *

ジュエリーの持つ力について考えます。

機能性なし、贅沢品、不要不急のもの...そんなことは決してないはずです。

こうして「幸せな瞬間の想いを込められる物」というのは、
おそらく他に代わりが効かないジュエリーだけが持つ価値だと、
我々は信じています。

これからも一人ひとりのお客様の想いを、文字通り形にしていきたいです。



ブライダルの商品については、お客様の了承を得て、
少しづつこちらのブログでも紹介していきます。